ぐんない、ろばにえみ

フィンランドのあれこれ

ロヴァニエミ旅行のおすすめスポット2023、ツアー以外!レストラン、観光、おみやげ

 

フィンランドの北の都市、ロヴァニエミ。サンタクロース村やトナカイのそり、夏は日が沈まない白夜、真っ暗な冬の極夜の空にはオーロラが見えることも。

そんな魅力たっぷりのロヴァニエミですが、実際にやってくるとかなり小さな街。レストラン一つ空いていない日曜日の夜に、呆然と歩いている日本人観光客を見かけることもしばしば...。

 

私は2014年頃の1年間、ロヴァニエミの現地の高校に留学し、フィンランド人ホストファミリーの元で暮らしていました。今年は6年ぶりの来芬で、約3ヶ月ロヴァニエミに滞在しています。

今回はそんな、ロヴァニエミにちょっと詳しい私が個人的にオススメする、おたのしみスポットをご紹介します。「食べる」「買う」「訪れる」「自然に触れる」にわけて、ガイドブックにのっているようなものから、フィンランド人ならではの楽しみ方をまとめてみました。

ロヴァニエミで2泊3日以上の滞在を予定されている方にオススメの内容です。

 

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食べる

世界最北のマクドナルドライ麦バーガーを食べる

近年、世界最北の座をロシアに奪われていましたが、マクドナルドのロシア撤退にともない、その座に返り咲きました。

世界最北のマクドナルドを記念するポストカードがゲットできるのが推しポイント。

注文カウンターで「ポストカードください」と言うと「何枚必要?」と聞いてくれて、必要枚数もらえます。

硬くて薄いバンズがユニークなRuis Feast(ライ麦バーガー)は実にフィンランドらしいお味でオススメ。

2024年1月からは駅近くに移転するので、訪れる方は要注意です。

(McDonald's Webサイトから引用)

 

■ 地元の若者がよく使うイケてるカフェ Cafe & Bar 21

友達とお茶しようとなったら、まずここが候補に上がるほど、若者には鉄板のイケてるお店。かわいい内装や夏にはテラス席も。

注目メニューはロヴァニエミの町並みが描かれたカップで楽しめる、ロヴァニエミホットチョコレートカップの販売もあります。

(Cafe & Bar 21 Webサイトから引用)

ドリンク各種、ジェラート、ワッフルなどの甘いものから、バーガーやサラダなどの軽いランチも食べられます。季節によってはサーモンスープもメニューに登場するようなので、Instagramで最新情報をチェックしてから訪れてみてください。

Cafe & Bar 21 Instagram

 

■ 地元の若者がよく使うイケてるハンバーガー屋さんKauppayhtiö

読み方はかうっぱゆふてぃお。友達とランチしようとなったら、まずここが候補に上がるほど、若者には鉄板のイケてるお店。ポップでロックな内装で販売しているグッズもセンス良しのお店です。

トナカイバーガーもオススメですが、ピザもなかなかのクオリティだとか。

ドリンクも充実しているのでカフェ利用もおすすめです。

Kauppayhtiö Instagram

 

ラップランド料理を味わう贅沢ディナー Restrauant Nili

こちらロヴァニエミでラップランド料理が食べられる数少ないお店。近日来訪予定ですので、また追記します!

 

フィンランド人がよく食べるバイキング形式のランチ

フィンランドでも平日11〜14時頃の「ランチ(Lounas:ろうなす)」は、お得に食べられる時間帯。バイキング形式で、自分のお腹の空き具合に合わせて食べるのがフィンランドではメジャーです。

曜日によってメニューが変わるお店が多いので、事前にWebサイトやSNSをチェックして訪れるのがオススメです。お昼休み中のフィンランド人に混ざって、ローカル気分を味わってみては?

Korundi Kitchen & Cafe

後述する現代美術館にあるレストラン。スパイシーで少しエスニックにアレンジされたご飯がおいしい。ベジタリアンにも対応したメニューもあります。コーヒーもセットなのが嬉しいところ。

Feenix

後述するMinimaniと、中心地のモールRinnteenkulmaの2箇所にある、美味しいランチの定番のお店。メニューが頻繁に変わって、運がよければトナカイ料理が食べられることも。

 

買う

Arctic Design Shopでおしゃれな「ラップランド土産」をゲット

革製品や木製品、アクセサリー、石鹸など、ラップランド在住・出身の作家を中心としたフィンランドのハンドメイド商品の品揃えが豊富です。ロヴァニエミの地図をおしゃれにデザインしたポストカードやポスターなど「THE お土産屋さん」では見つからないお土産がゲットできます。

 

VintikkiVarastotien Kirppisで掘り出し物を探す

セカンドハンドショップはフィンランドの一大文化。ロヴァニエミには駅の近くに大きなお店が2つあります。

ローカルの人が棚を一定期間借りて、不用品を自分で売り出す方式のセカンドハンドショップ(Kirpputori:きるっぷとり)は、ちょっとディープですが、フィンランドの生活を覗き見るにはうってつけの場所です。

おばあちゃんの家の屋根裏部屋で眠っていたようなレトロな品々の中には、ヴィンテージもののArabia食器があったりして。

■ 駅近の大型スーパーMinimaniでArabiaやiittala、VallilaやFinlaysonの買い忘れもカバー

海外のスーパー探検は楽しいもの。フィンランドの大型のスーパーでは食品の他にも、Arabiaやiittalaのベーシックな商品の取り扱いがあることが多いです。

駅から少し歩いた場所にあるMinimaniにはテキスタイルブランドのVallilaの大きなブースやFinlaysonの商品の取り扱いもあります。電車の出発前の最後のお買い物にぴったりです。

 

訪れる

Rovaniemi City Libraryでアルバル・アールトのデザインに浸る

戦争で焼け野原になったロヴァニエミの再建に貢献したAlvar Aalto。ロヴァニエミでアールトのデザインにふれるなら図書館がおすすめです。こんな図書館が日本にもあったらいいのに...とおもわずうっとりする空間です。

Rovaniemi Churchで個性的な教会壁画と美しい池を眺める

ルーテル派がメジャーな宗教のフィンランド。ロヴァニエミ教会はモダンで美しい壁画が特徴で、特にクリスマスの時期には市民に愛される場所です。教会のそばの池(Kirkonlamppi:きるこんらんぴ)周辺では、湖のような美しい景色を見ることができます。

 

Arktikumで昔のロヴァニエミを知る

読み方はあるくてぃくむ。ラップランドについて歴史的側面と自然科学的側面からわかりやすく展示されています。昔のロヴァニエミの写真や、ラップランドの原住民サーミの伝統衣装などを見ることができます。

個人的にはミュージアムショップが充実していて、お土産をここでゲットするのがおすすめです。

建物がイグルーの様な形で、フォトスポットとして外から眺めるだけでも楽しめます。併設するレストラン・カフェのランチもおいしいそうです。

 

Korundiラップランド現代アートにふれる

読み方はこるんでぃ。ロヴァニエミの美術館。ラップランドに縁のあるアーティストの作品を中心に、小さいながらも見応えのある展示がされています。前述のランチもおいしく、ミュージアムショップでもおしゃれな小物を購入できます。

 

自然に触れる

Kemi川のほとりでのんびりする

フィンランドは湖の国ですが、ロヴァニエミは川の街です。街の横を流れる大きな川はケミ川(Kemijoki:けみよき)。ロヴァニエミは小さな街なので、市街地を歩いていたら簡単に川にたどりつきます。

ランドマークの橋を眺めながら夏にはアイスクリームを食べたり、冬は凍った川の上をスキーで行き来するひとを眺めたり。向こう岸にはビーチと公園もあるので、そこまで歩いてみてもいいかもしれません。

Arktikumの庭をお散歩する

前述の博物館の裏庭は、30分程度の自然を感じるお散歩にぴったり。川がきれいに見えるスポットや、白樺が美しい小道などをサクッと歩いて回ることができます。

Ounasvaara Winter Trailでミニハイキング

読み方はおうなすばーら。前述のランドマークの橋を渡ってすぐ北側からスタートするハイキングコース。階段も整備されていて、展望台まで登ることができます。

焚き火の場所もあるので、フィンランド人のハイキングの定番、ソーセージ(Makkara:まっから)をもって、1時間〜1.5時間ほどのミニハイキングに挑戦してはいかが?

Arctic Hiking Areaまで足を伸ばしてフィンランドの静けさを感じる

こちらは少し難易度が高めの場所です。お天気がいい日が丸一日空いていたら、少し街から遠出してフィンランド大自然に触れてみませんか。

私が感じる、フィンランド人の三大愛するものは「サウナ」「自然(Luonto:るおんと)」「静けさ(Hiljallisuus:ひりやっりすーす)」。これらのうち2つを確かに感じられる場所です。

道も整備されていて子供も多く訪れるような初心者向けのコースですが、ハイキングはハイキングですのでしっかりと準備をしていくことをオススメします。

 

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今回ご紹介したスポットは下記のGoogle Mapのリストにてまとめています。ご自身のアプリに追加して利用してくみてくださいね。

https://maps.app.goo.gl/uucs7DiNM6Q6BKJV8

 

ロヴァニエミへの旅がより充実したものとなりますように!

フィンランドのお母さんに習ったシナモンロールの作り方

 

10月4日はシナモンロールの日。

身近なシナモンロールといえば、スウェーデンIKEAのものや、アメリカ・シアトルのCinnabonなどが有名ですが、私にとってのシナモンロールはやっぱり、映画「かもめ食堂」のシナモンロールです。

お店を外から覗くだけだったフィンランドのおばさまたちが、ある日、外までただようシナモンロールの良い匂いにつられて、ついにお店に入ってくる。軽快な音楽にのせて手際よくつくられるシナモンロールはなんとも美味しそうで、映画の中でも特に記憶に残るシーンです。

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今回は9年前にホストマザーに習ってから、日本でも繰り返し作ってきた、フィンランドシナモンロール(Korvapuusti/pulla:こるばぷーすてぃ/ぷっら)の作り方をご紹介します。

ちょっぴりスパイス香る、甘すぎないフィンランドの家庭の味をぜひ日本でも試してみてくださいね。

 

材料 手のひら大 約13個分 (フィンランドでは通常、倍量で準備)

生地

  • 牛乳 250ml
  • バター 75g(有塩・無塩問わず、マーガリンでも可)
  • ドライイースト 11g
  • 砂糖 90g
  • 卵 1個(なしでも可、常温に戻しておく)
  • カルダモンパウダー 大さじ1/2
  • 塩 小さじ1/2
  • 強力粉 375g

シナモンペースト

  • バター 50g(常温に戻しておく)
  • 砂糖 45g
  • シナモン 大さじ1〜

仕上げ

  • 卵 1個(艶出し)
  • あられ糖 適量(トッピング)

手順

一次発酵まで

  1. 小鍋で牛乳を人肌まで温める(42℃以下)
  2. 温まった牛乳を大きなボウルに移す
  3. ボウルにドライイーストの半量を加え、混ぜる
  4. 1.でつかった小鍋に生地分のバターを入れ、弱火または予熱で溶かしておく
  5. 3.のボウルに砂糖、卵、カルダモン、塩を順に加え、それぞれ混ぜる
  6. 強力粉にドライイーストの残りを加え、混ぜておく
  7. 6.の強力粉を5.のボウルに少しずつ加え、その都度よく混ぜる
  8. 強力粉を加えてゆき、ホイッパーなどで混ぜられなくなったら、手またはミキサーのニーダーに切り替えてよく捏ねる
  9. 粉っぽさがなくなったら、4.で溶かしたバターを少しずつ加えて、その都度よく捏ねる
  10. バターがすべて混ざり、ボウルに生地がへばりつかなくなるまで、10分ほど捏ねる
  11. 捏ね終わったら、温度が一定の場所にボウルをおく(電子レンジの中など)
  12. 生地が倍になるまで一次発酵させる(しっかり倍になるまで待つ)
  13. 発酵の間に、シナモンペーストを混ぜ合わせておく

▼手順9.の様子(写真では倍の量で作っています)

▼手順12.の様子(写真では倍の量で作っています)

一次発酵後から完成まで

  1. 生地が倍になったら、粉をふった作業台で気泡を潰すように捏ねる
  2. 気泡がなくなったら、綿棒で約横50cm、縦35cmのサイズに均一に伸ばす
  3. 伸ばした生地にシナモンペーストを薄く塗り広げる
  4. お好みの形に成形し、オーブンシートを敷いた天板に並べ、乾いた布巾をかけておく
  5. オーブンを230℃に予熱する
  6. 1.5程度に膨らむまで二次発酵させる
  7. オーブンに入れる前に、仕上げの溶き卵をハケでぬり、あられ糖をちらす
  8. 230℃のオーブンで約12分ほど焼く(オーブンのサイズ等にあわせて調整してください)
  9. オーブンから取り出し、ザルなどに移して冷ます
  10. シナモンロールを持ったときにふわっと軽いのが上手くできたかどうかのチェックポイント
  11. 熱がとれたら、翌朝食べる分以外は冷凍する
  12. コーヒーまたは牛乳といっしょに、めしあがれ

▲これは日本では「スウェーデン巻き」と呼ばれる形。ホストファミリーのおばあちゃんがよくこの形で焼いていたんだとか。

フィンランド語学習に役立つ「やさしいフィンランド語ニュースselkouutiset」

フィンランド語の勉強を進めているとき、教科書以外にちょうど良い教材を探すのはなかなか難しいですよね。

フィンランド映画を観てみたり、YouTubeを探してみたりしてもそもそも数が少なく、見つけたとしてもpuhekieli(ぷへきえり:話し言葉)が文法通りではないから勉強の復習には役立たなかったり......。

 

そんなときにオススメなのが、やさしいフィンランド語でニュースを伝えるselkouutiset(せるこうーてぃせっと:clear news、またはuutiset selkosuomeksiうーてぃせっと せるこすおめくすぃ)。

yle.fi

 

Yleはフィンランドの国営放送で、日本のNHKにあたります。

NHKやさしい日本語のニュースを発信しています。これは主に日本に住む外国言語話者が日本語で日本のニュースを理解するためのものです。外国語話者=全員英語ができる、とは限らないので、英語で伝えるだけではなく、やさしい日本語でも伝えるんだとか。

フィンランドにも外国にルーツを持つ人が多く住んでいる(2021年時点で人口の8.5%が外国人)ので、NHKと同様の理由からselkouutisetが配信されているのだと考えられます。

selkouutisetの勉強活用法

ここからは私が行っているslekouutisetを活用したフィンランド語の勉強方法をご紹介します。

1. フィンランド語を毎日聞く・読む

言語を習得する一番の近道は、その言語に浸ることのできる環境に身を置くことだと思います。私がフィンランド語を習得できたのも、フィンランドに住むことができたからです。

ですが、日本に住んでいる間にフィンランド語しか聞かない、話さないというのは、とても難しいことですよね。そこで、次に目指したいのは、フィンランド語に触れる頻度を増やすことです。

私の経験から、月1回60分のフィンランド語教室も楽しいですが、10分でもいいので毎日フィンランド語を聞く、読む方がフィンランドに住んでいるような環境に近づけるのではないかと考えています。

また、毎日頑張ってフィンランド語に触れるとしても、同じ教科書を繰り返し読むのではどうしても飽きてしまいます。やっぱり毎日違う内容のものにも挑戦したくなりますよね。

selkouutisetの内容はもちろんニュースなので毎日更新されます。約5分ほどの動画で、その日のニュースが3〜5つ紹介されているので、スキマ時間の勉強にぴったりです。

私はフィンランド語の勉強時間の最初にselkouutiset聞くことで、自分の中のフィンランド語スイッチをONにするようにしています。

2. シャドーイングする

ご存知の方も多いかと思いますが、シャドーイングとは音声を聞きながら、ワンテンポだけ遅らせて音声と重なるように復唱する、言語の練習方法です。

フィンランド語が話せるようになりたいと思っていても、会話をする機会はなかなかありませんし、文章をただ音読するだけではそれが正しいのか判断が難しいですよね。シャドーイングは復唱することで一人でスピーキングの練習ができるのです

selkouutisetの音声コンテンツはとてもゆっくりなペースで読み上げられているので、シャドーイングにはぴったりです。

ゆっくりすぎてネイティブのようにすらすらと話す練習にはならないかもしれませんが、フィンランド語のイントネーションやアクセントを真似て練習することもできます。

またフィンランド語の格変化は形容詞や名詞が連動して変化することがほとんどなので、ある種のリズムのような部分があります。シャドーイングで口に出して練習することで、格変化を体で覚えていくこともできるのでは...と密かに思っています。

3. フィンランドの重要なニュースを知る

これはニュースを聞いたり読んだりするのだから当たり前なのですが、selkouutisetで発信されるニュースは厳選されたもので、フィンランドに住む外国語話者にどうしても伝えたい程に重要なニュースです。また、彼らが生活で困らないようにするためのニュースですので、実生活に密接した内容が取り上げられています。

フィンランドの重要なニュースを知っておくのは旅行前や留学前に、自分がフィンランドで困らないためにも役立つでしょう。(本記事執筆時には全国的なバス運行会社のストライキのニュースが報じられており、これを知らずに旅行にいくと大変だろうな...と思っています)

また、フィンランド語検定では、「身の回り(家庭内やグループ内)で起こることが理解できる」を初級とし、「身近な社会で起こることが理解できる」を中級としています。このことからも、selkouutisetの理解は中級、つまり市民権申請に欠かせないレベルだということがわかります

https://yle.fi/uutiset/osasto/selkouutiset/より

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以上、フィンランド語学習に役立つ、やさしいフィンランド語ニュースの紹介でした。

フィンランド語検定 YKIテスト【2023年受験方法・日程】

YKIテストはフィンランドでのみ受験できる、フィンランド語能力試験です。
本記事はNational Certificates of Language Proficiency (YKI)を翻訳して掲載しています。内容の正確性を保証するものではありませんので、必ずご自身でもお確かめください。

YKI testiとは?

フィンランド)語能力国家検定(YKI:うゅき)(以下、YKIテスト)は、フィンランド政府が実施する言語検定のシステムです。フィンランドで以下のようなときに有効です。

全てのYKIテストは、スピーキングリスニング理解ライティングリーディング読解の4技能からなります。4技能それぞれに対して別ののグレードがつけられます。

フィンランド語の他にも、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、サーミ語、ロシア語、スペイン語スウェーデン語の受験が可能です。

 

https://www.oph.fi/en/national-certificates-language-proficiency-ykiより

 

YKI testの受験の前に

YKIテストに申し込む前に、いつ証明が必要なのかと、どのレベルが必要なのかを知る必要があります。

申し込み期間はYKIテストの約2ヶ月前です。テストを受験してから、証明の発行までに約2ヶ月かかります。この所要期間を鑑みて、受験日程を選択する必要があります。

YKIテストは何に使えるのか?

YKIテストには、初級、中級、上級があり、前述のスピーキングリスニング理解ライティングリーディング読解4技能全てで、同じ級に合格する必要があります。

もし、明確な目的のために受験を希望する場合、はじめにどのレベルが必要かを把握する必要があります。

例えば、フィンランドの市民権を請求する場合、フィンランド語かスウェーデン語で最低でも中級のレベルに合格する必要があります。詳しくは下記リンクを参照してください。

Demonstrating your language proficiency when applying for Finnish citizenship

他にも、就業や就学に応募するときは、雇用主や教育機関にどのレベルのYKIテストが求められるかを問い合わせましょう。

もちろん、言語学習のためのモチベーションのため、といった公的な理由がない場合でも、全てのひとがYKIテストを受けることができます。

YKIテストの技能レベル

YKIテストでは、全てのテストを総合したグレードではなく、4技能それぞれ別にグレードをつけられます。それぞれの級でYKIテストに合格した場合、以下のグレードがつけられます。

  • 初級(basic):グレード1 または グレード2
  • 中級(intermediate):グレード3 または グレード4
  • 上級(advanced):グレード5 または グレード6

YKIテストでも用いられる技能レベルの基準は、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR:せーふぁる)のA1からC2のスケールに対応しています。

  • 初級グレード1=CEFRレベルA1
  • 初級グレード2=CEFRレベルA2
  • 中級グレード3=CEFRレベルB1
  • 中級グレード4=CEFRレベルB2
  • 上級グレード5=CEFRレベルC1
  • 上級グレード6=CEFRレベルC2

それぞれのスキルの詳細な定義は以下から確認できます。

CEFR language proficiency scale

 

2023年の試験会場、実施日・申込み期間、申込み手順、受験料

試験会場

YKIテストはフィンランド中の多くの場所で受験することができます。大抵の場合は教室か、言語ラボでも実施します。自分にあったYKIテストの会場を探し、自分で個人的に受験しに行く必要があります。

詳しい試験会場は申し込み時に確認し、選択することができます。

実施日と申込み期間

(重要)フィンランド中級は多くの人が受験を希望しますので、受験枠はすぐに埋まってしいます。ですので、申し込み開始後、できるだけ早く申し込むことをおすすめします。申し込みは毎回、フィンランド時間午前10時YKIテスト申し込みサイトで開始されます。

フィンランド語 2023年春の試験日程

試験日程:2023年1月28日
申し込み期間:2023年1月4日〜15日
対応級:中級、上級

 

試験日程:2023年3月18日
申し込み期間:2023年2月1日〜28日
対応級:中級、上級

 

試験日程:2023年4月29日
申し込み期間:2023年3月20日〜31日
対応級:初級

 

試験日程:2023年5月20日
申し込み期間:2023年4月17日〜28日
対応級:中級

フィンランド語 2023年秋の試験日程

試験日程:2023年8月26日
申し込み期間:2023年6月1日〜9日
対応級:中級

 

試験日程:2023年10月7日
申し込み期間:2023年8月21日〜31日
対応級:中級

 

試験日程:2023年11月11日
申し込み期間:2023年9月1日〜29日
対応級:初級、中級、上級

申し込みの手順

  1. YKIテスト申し込みサイトにアクセスする
  2. 申し込み希望のテストを見つける
  3. [Register]ボタンをクリックする
  4. suomi.fi e-Identificationまたはメールアドレスをつかってログインする
  5. 全ての必要事項に回答し、正しく入力できたことを確認する
  6. noreply(アットマーク)opintopolku.fiからメールにて受験料支払いのリンクが送信される。
  7. メールに記載された期日までに受験料を支払う

受験料(2023年1月1日時点)

  • 初級 135ユーロ
  • 中級 155ユーロ
  • 上級 195ユーロ

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私も今年受験を考えているので、調べてみました!

私自身は2015年の春、1年間の留学の最後にYKIテストの初級を受験し、4技能全てで初級グレード2として合格しました。

その時はひとつの級のなかでも2段階のグレードで評価されることを知らず、もし知っていたらはじめから中級を受験して、たとえグレード3だとしても、中級に合格できただろうなと、今になって後悔しています(苦笑)

中級は市民権の条件になっていて、フィンランドに住んでいる移民の方の多くが初級を受けずに中級合格を目指しています。なので、受験枠は争奪戦になるようです。私も希望の時期に受験枠を獲得できるか、今から心配です(汗)

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また新たに便利な情報が分かった場合は追記する予定です。

ご質問などありましたら、コメントをいただければ答えられる範囲でお答えいたします。お気軽にどうぞ!